
大阪はカレーの街としてもはや説明不要の地位を確立していますが、その中心にあるのはやはりスパイスカレーです。
スパイスカレーの定義は特に決まっているわけではありませんが、とにかく一般的な欧風やインド・ネパールのそれとは全く違います。
一言で言えば、スパイス・具の多さがとにかく際立っていますよね!
しかも必ずしも激辛と言うわけではなく、華やかで複雑な香りが何よりも大切な要素となっています。
今回はそんなスパイスカレーの激戦区、大阪市中央区の北浜駅周辺に歩みを進めまして、行き着く先は元祖間借りカレーショップである「谷口カレー」です。
本屋に間借り。平日限定開店。

谷口カレーの特徴。それはカレー屋でありながら本屋でもあると言う点。
まさにビブリオカレーなんです。
店内は香辛料と本の存在感で埋め尽くされておりまして、それはもう異様な、エスニックな、エキゾチックな雰囲気なわけです。
ここで買った本は読むと食欲がわきそうですね。

地下への階段も発見。インドに繋がっていそうな気がします。
看板のスパイスチキンカレー。それは香味と具材のカーニバル。

注文して5分もしないうちに到着です。
貴重なランチ休憩なので早くて嬉しい。
今回オーダーしたのは看板メニューのスパイスチキンカレー(税込800円)
他にも数量限定のシーフードや、麻辣豚バラキーマがあります。
ペッパーレベルは普通・ちょい辛・辛口・激辛のラインナップからベーこんはちょい辛をちょいす。

立体感のあるルゥから受けるのは、具材がしっかり溶け込んでいるような印象。
ご飯は色と香りを引き立てるターメリックライスです。
早速一口いただいてみるとすぐに分かる、玉ねぎの甘みや、セロリのように香り豊かな野菜の数々。
そこへチキンの旨味もしっかりと効いていて、サジが止まらない美味しさです。
メルティングしている具材以外にもゴロゴロといらっしゃいます。
存在感が強いのはダイコン・カボチャ・そして豆腐といった和テイストな面々。隠し味にはおそらく味噌が使われていると思います。
この組み合わせは好きだなぁ。
付け合わせに乗っているのはアーリーレッドをベースにした口直し&味変のためのチョップドサラダ。いいアクセントになります。
そして肝心のスパイスの効き具合ですが、クミンの香りの中にカルダモンやコリアンダーもしっかり感じます。それ以上は勉強不足で解説不能です笑
辛さに関してもガンガンなホットチリと言うよりは、爽やかな後味が心地よい。
個人的にはちょい辛〜辛口でちょうどいいかなと思いました。
なお、お皿は大きいのですが、浅く盛られているので意外と量は少なめ。
あっという間に食べ終わってしまいました。ご馳走様です。
次回は+100円で大盛りにしよう。
情報量の多い、刺激と学びのスパイスカレー。

スパイスカレーの魅力の一つとして挙げられるのは、徐々にマンネリ化しつつある自分の味覚に心地よい刺激を与えてくれる点だと私は感じています。
そもそも自分はカレーが死ぬほど好きで、例えば懐かしのみんな大好き給食カレーを家で再現するために独自でレシピを考案しましたし、コクが病みつきになるバターチキンカレーもよく自分で作ります。
それでも、カレーの原点ってやっぱりスパイスに行き着くんでしょうね。
私も一通りは揃えていますが、色々とバリエーションを試してみても専門のスパイスカレー屋さんのトータルバランスには到底及びません。
それこそ、医薬品メーカーの研究職の方々が人のためになる特効薬を開発すべく、日々組み合わせを変えて実験を重ねているのと同じことが、スパイスカレー作りにも言えるのではないでしょうか。
谷口カレーさんにもそんな刺激的かつ奥深い世界観を覚えてしまいました。
近所に住んでいるうちに残りの2種類も食べておかなければ。
また近日中に来ます。
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