いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます。
べーこんです。
早速ですが、みなさんは「無水鍋」をご存知でしょうか?
無水鍋とは、比較的分厚い鍋で、特に密閉性の高い構造をしているのが特徴です。
また、無水鍋は基本的にコーティング加工が施されていないので、致命的な破壊を伴わない限り、修繕や再処理をせずとも半永久的に使用することが可能です。
例えば、多少乱暴に扱って焦げ付いてしまった場合でも、強めにゴシゴシと洗うことで気軽に現状回復できます。
今回はその無水鍋の魅力と、特に私が愛用している製品「KING 無水鍋」について、勝手につらつらと書いていきたいと思います。
「KING無水鍋」 それは無水鍋のKing of Kings
早速ですが、私が愛用している無水鍋をご紹介します。
HALムスイ「KING無水鍋 24cm」です。
1953年に日本初の厚手アルミ鋳物鍋として広島に誕生した元祖無水鍋で、
当時の商品名は、「キング印 無水栄養鍋」。
その歴史は、戦後に日本の家庭の火がかまどからコンロに移り変わりつつある中、「田島倉造商店」がガスコンロでも羽釜と同じくらい美味しく炊けるようにと開発したという背景からきているとのことです。
戦後で物資が十分に手に入らない中、少しでもご飯を美味しく、そして栄養価を逃さないために開発されたアイテムだったようです。
料理も、人も水いらず
出典:HALムスイ Brand Story
お台所から始まる幸せの物語
通常、一般的な鍋で調理をすると、内容物の水分は加熱により蒸発し、その水分は外へ逃げていってしまいます。
ところが、無水鍋はその密閉性ゆえに、蒸発した水分は限界まで鍋の中にとどまります。
余計な水分を使用しないことで、素材の味は濃厚に仕上がり、ビタミンなどの栄養価も、生の状態に限りなく近いまま残存するとのことです。
料理も、人も水入らず
出典:HALムスイ KING Series Concept
時代を超えて受け継がれる無水鍋®の原点
私にとって、このコンセプトとデータはかなりの衝撃でした。
熱に弱いビタミンが生とほぼ同じ状態をキープできるなんて…。
時代は平成に入って今は令和。IHコンロなど、キッチンスタイルの多様化が進み、無水鍋も適応するように進化しました。
リブランディングによって、伝統を守るKING、デザインと機能の向上を目指したHALの2シリーズに分岐させ、現代もその魅力は保たれています。
「KING無水鍋」の魅力
①洗練されたフォルム。丸みの中にも剛性あり。
とにもかくにも、私がKING無水鍋を手に取った最初のきっかけはこれです。
いや、もうね、手に取らなくても分かりますよ、その質感。
ピッカピカですもん。
研磨跡だと思いますが、さながらBMWのエンブレムのような同心円形の、眩く鈍い光を放っています。
男心をくすぐりますねぇ。
そしてアルミニウムの分厚い塊という無骨感。これも世のオス達を虜にするチャームポイントになるでしょう。
しかも、このあとに長々書いていきますが、この商品は形や見た目DAKEJANAI!
底無しの性能にもつながる、納得の合理的なフォルムなのです。
※2017年にグッドデザイン賞を獲得しています。
機能美という詞(ことば)を体現するにふさわしい逸品だと思います。
②”ツマミがない”ことで生まれる唯一の価値
そして、蓋には付き物の部品、ツマミがなぜかありません。
当然、そのままツマめないので、調理直後に蓋を外すときは鍋つかみやタオルなどで熱さ対策をしないといけないのですが、使ってみると気づくそのメリット。
ツマミがないことで、鍋自体の構造が非常にシンプルに仕上がっています。
いや、シンプルどころか、この鍋には部品が一切ありません。
蓋と本体以外に壊れたり、交換したりするものがないのです。
そんな調理器具、他にあるでしょうか。
さらに、ツマミがないことで、生まれる機能。
それは鍋の上にさらに鍋を置けるという画期的なシステムです。
鍋はフライパンと違って容積が大きい分体積もは大きいし、大抵はツマミがあることで、重ねることはできません。
ところが、KING無水鍋は違います。
そのどっしりとした堅牢なボディは、なにも料理のためだけに生きるのではありません。
その上にどんなものが乗ってきても、並大抵の相手ではびくともしません。
いうなれば彼のようなポジションです。なんて頼もしい。
前述の真上から撮った写真にくすんだ丸い跡が残っているのは上に別の鍋を置いたからです。
オンオフ問わずいつもありがとう。(コンロ的な意味で)
③超軽量で熱伝導性が高い。さらに蓄熱性も最高。
今回最後ににして声高に訴えたいのは、こちらの項目について。
みなさんはアルミニウムについてどんなイメージをお持ちでしょうか。
私はこのKING無水鍋を手にするまで、「軽い」「熱伝導性が高い」以外の印象をもっていませんでした。
あとは「電気の缶詰」と形容されるように、原料のボーキサイトから精錬するのに膨大な電気を要するくらいの特に使い道のない情報くらい。
イタリアンやフレンチでは、その熱伝導性の良さを生かして、パスタをソースと和えたり、和食でもヤカンや雪平鍋のように、お湯を沸かすための器具として重宝されたりしています。
「軽さ」を生かした手軽さに、「熱伝導性」を乗じた用途が多い。
というのが私のアルミニウムに対するイメージでした。
しかし、実際に使用してみると、もう一つ気づいていなかった強みがあったのです。
それが「蓄熱性」「保温性」の高さです。
私はこのKING無水鍋を専ら”炊飯専用器“として使用しています。
今までは一般的なIH炊飯器を用いてご飯を炊いていました。
かかる時間は早炊きモードでもおよそ30〜40分くらいです。
しかし、このKING無水鍋を使うと炊き上がるのになんと30分もかかりません。
しかも、私は大抵一度に5合炊くことが多いので、その量も考慮すると、仕上がりがいかに早いかが分かるでしょう。
しかも、炊き上がった鍋は、素手で持てないレベルの高温を体感で2〜3時間は維持しています。
この蓄熱性の高さには仰天しました。
伝導性だけのアルミニウムだと思い込んでいた自分を殴りたくなりました。無水鍋で。
さらに言えば、一瞬で熱くなって、その熱が延々と持続するのですから、当然コンロの火は中が沸騰してから弱火でOKです。
まさにエコです。SDGsならぬSRGs(sustainable rise making goals)ここにありです。
公式サイトもこの熱伝導率について謳っており、肉を美味しく焼くためのフライパンなどに使われる鉄の3倍。ステンレスの約14倍の性能とのことです。恐れ入りました。
素材の特性を最大限に活かした構造で、使いやすさと美味しさの両方を実現。
出典:HALムスイ 素材と構造
「KING無水鍋」は永遠の名作。
…3,000文字も一気に書いてしまいましたが、私べーこんが一年ぶっ通しで使い続けてわかったKING無水鍋の魅力、多少は伝わりましたでしょうか。
正直これでも絞った方なので、このペースで書き続けたら8,000文字くらい簡単に到達すると思います。
途中で軽く触れましたが、私はこのKING無水鍋を”炊飯専用器”として使っています。
この商品について公式は”1鍋8役”と表現しており、確かにその通りのポテンシャルを十分にもっています。
炊く、蒸す、煮る、茹でる、焼く、炒める、揚げる、オーブン代わりの天火調理…と、ひとつで8通りの使い方ができる無水鍋®。炊きたてごはんやお味噌汁、カレーなどの家庭料理はもちろん、おもてなし料理も得意。
出典:HALムスイ 1鍋8役
ひとつで8通りの使い方。無水鍋®でひろがる、料理の楽しみ。
しかし、私はあえてその万能性を捨て、炊飯特化鍋として使用しています。
その理由についてはまた後日、またつらつらと勝手に書いていきますのでそちらもぜひご覧ください。
ということで、とりあえずのレビューはこれにて終了です。みなさんもKING無水鍋、機会があればぜひ使ってみてください。
修理修繕なしで一生使える、しかも軽くて万能であらゆる料理を美味しくしてくれる相棒なんて素敵だと思いませんか?
みなさんのキッチンライフがより楽しく美味しくなりますように。
それではまた。
★無水鍋が役立つレシピ
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