「株式会社クラモト氷業」とは? SNS映えで世界を狙う老舗氷メーカー

この記事は約7分で読めます。
クラモト氷業

透明な氷を作りたいと思ったことはありませんか?

冷蔵庫に備え付けられている製氷機で氷を作る人は多いと思いますが、大抵の場合はどうしても白く濁ってしまうんですよね。

使用する水に含まれる塩素や鉄分などの不純物が原因とされていますが、これらを濾過して取り除いた「純水」を使用しても、完全に取り除くことはできずに、やはり氷は曇ってしまうようです。

そんな自然界の掟に逆らい、透明で美しく美味しい氷を作ることに全力を捧げる地方都市の企業を見つけました。

その企業は老舗でありながら、SNSをこれでもかと使い倒す新進気鋭のリバイバルカンパニーです。

その名も「株式会社クラモト氷業」

今回はそんなクラモト氷業さんを調べてみました。
この記事を読めばきっと皆さんも気になって仕方がなくなるはずです。

※一部敬称略となりますことをご容赦下さい。

大正12年創業!時代に適応してきたベンチャー気質の老舗

クラモト氷業さんは大正12年(1923年)創業の歴史ある企業で、主に氷の加工卸を生業として現代までその系譜を継いできました。

当時の日本では氷を各家庭で作る設備は普及しておらず、そもそも製氷技術を搭載した冷蔵庫が初めて日本にやってきたのが、奇遇にもクラモト氷業の創業と同じ1923年。

日本における家庭用冷蔵庫の歴史は三井物産が米国から輸入したのが始まりです。その後1928年に東京電気(現東芝)が三井物産を経由しての輸入量販を始めました。

芝浦製作所(現東芝)がGE社を手本に製造を始め、本格的に売り始めたのが1933年です。

発売当初の価格は初任給1年分に相当したようで、普及率100%に到達したのは1976年と言われています。

氷事情が目まぐるしく変化するなか、クラモト氷業さんは戦ってきたんですね。

参照元:意外と知らない冷蔵庫の歴史

加工卸から製造へコンバート!「金澤氷室」ブランドの誕生。

そんな時代の波は平成に入りさらに加速します。家庭では氷が当たり前のように作れるようになり、氷の加工卸業務中心での経営は難しくなってきました。

そこで平成27年(2015年)にクラモト氷業は製氷設備を導入し、加工卸から製造への参入を決めてかかります。

石川県は江戸時代に加賀藩として、高品質の氷を中央へ献上してきた歴史と実績がありました。

クラモト氷業はこの点に着目し「金澤氷室」というオリジナルブランドを発足し、再興の狼煙をあげました。

クラモト氷業は、不純物を極力取り除いた純水を比較的高い温度で丸2日間かけてゆっくりと冷やすことでより透明度の高く、良質な氷を生産することに成功しました。

90年以上続く伝統の加工技術により、均一な大きさに切りそろえた「ダイヤアイス」、形に統一性がないことでバリエーションを楽しめる「クラッシュアイス」、ウイスキーなどをゆっくり冷やせる高級な「ボールアイス」など、多種多様なラインナップで世の需要に応えています。

参照元:季節変動対応特集 せいえい三つ星リポートPart2

Twitterフォロワー数1.7万人!驚異のSNS活用術。

出典:株式会社クラモト氷業【公式】(@kuramoto_ice


そんなアグレッシブなクラモト氷業さんですが、

興味本位でTwitter検索をかけてみたらフォロワーなんと1.7万人!

製氷業ならではのユニークで涼しげなツイートを連発されております。

もちろんSNS映えする写真は多いのですが、このアンテナから新しい需要を起こしている可能性は大いにあると私は感じました。

例えば、1枚目の肉球氷。

これは、氷にイラストや文字を刻印できる自社製品の銅プレートを用いているそうです。
これは世のガールズの目線を釘付けにできる予感…!?

また、透明な綺麗な氷でこだわりのお酒をゆっくりと愉しむなんていうのは、私のような20代以降の若者としては憧れる要素だと思うので、まさに自分がターゲットにされている気がします笑

ちなみに私べーこんはお酒がそこまで強い訳ではないのですが、ウイスキーが大好きで、よく自分で氷を作ってはアイスピックでかち割ってロックでいただいております。

自分へのご褒美や友達やパートナーへのプレゼントとして、金澤氷室さんのクリスタルアイスにアイスピック、ロックグラス、好きなウイスキーやジン、リキュールなんかをセットで贈ってあげたら最高だと思いました。

クラモト氷業、恐るべきデマンドクリエイターです。


なんとアメリカ進出済み!加賀の名氷を世界へ届けます。

そんな時代の先端をゆくクラモト氷業はなんとアメリカに今月から輸出を始めております。

氷製造のクラモト氷業(金沢市)は1月から、米国向けにグラス氷やかち割り氷など飲食用氷の輸出を始めた。顧客の要望に応じて小ロットで生産加工できる強みを生かし、透明で見栄えがよく、解けにくくて飲料の味を変えない日本製の「純氷」を売る。米国のバーやレストランといった高級飲食店を中心に販売し、初年度は1000万円の売り上げを目指す。

出典:日本経済新聞電子版 2020/2/1 2:00 「グラス氷を米国へ輸出 クラモト氷業、透明さを売りに」

2015年に加工卸から製造にシフトしたかと思えば、2020年には金沢からアメリカですか!

クラモト氷業の攻めの姿勢はとどまることを知りませんね!

日本では上質な水が採取されるというイメージが世界には少なからずあるでしょうし、純水を用いた透明な氷を取り寄せましたとなれば、世界のセレブからの引く手は少なくないと私も個人的には思います。

ちなみにべーこん流の普段の氷づくりは、

2Lペットボトルの天然水を一度開栓し、水を少し抜いた後に凹ませて冷凍庫へ投入。

凍ったらペットボトルの外装をハサミなどで切り取り、アイスピックで砕いていくというスタイルです。

大きめに作ると内側に不純物が溜まり、周りには透明な氷が生まれるというわけです!

普段はこんな感じで頑張ってますが、特別な時にクラモト氷業さんのこだわりの氷を取り寄せてウイスキーを転がしてみたいですね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました