どうも、べーこんです!
あなたは「デジタルデトックス」という言葉をご存知でしょうか?
ここで言うデジタルは電子機器・技術といったものですが、デトックスは直訳すると「解毒」と言う意味。
日本デジタルデトックス協会という組織もあり、同協会における定義としては、下記のような意味合いで位置付けられています。
デジタルデトックスとは、一定期間スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスとの距離を置くことでストレスを軽減し、現実世界でのコミュニケーションや、自然とのつながりにフォーカスする取り組みです。
出典:DIGITAL DETOX JAPAN デジタルデトックスとは?
ふと考えてみると、身の回りには常にデジタルデバイスが転がっていて、物事を思い出せない時はすぐにスマホで検索できてしまう。
そんな世の中にいつの間にか私たちはどっぷりと浸かって、日々流されるように生きています。
もはやスマホやPC無しで生きていくことなんて考えられないほど、暮らしに浸透しているデジタルワールドですが、私は近頃アナログに未練を感じてしまうのです。
例えば、職場で疎遠になりがちな人とコミュニケーションを取りたくて、あえて人に尋ねた時にサクッと返されたのが次の言葉です。
「ネットで調べれば?」
そうなんだけど、今はそうじゃない!
でも、自分もそういう返し方を無意識にしてそうで怖い。
こんなやりとりを自然に感じてしまったら最後、それは人間同士の交流というよりも、ロボット同士のそれの方が近くなってしまうのではないでしょうか。
AIの進歩でロボットがより人間らしくなっている現代だからこそ、そう思います。
そんなわだかまりを少しでも払拭できる経験を求めて行き着いた場所、
それが今回ご紹介する「ランプの宿 青荷温泉」です。
電気は使えず、電波も届かない。
今回1泊お世話になった宿は青森県の黒石市にございます。
「ランプの宿 青荷温泉」 https://www.aoninet.com/pc-index.html
はい、地図を見ていただければ一目瞭然。周りには本当に何にもございません笑
私、青森県に来るのは初めてだったのですが、この立地は早くも期待を超えてきました。
なんせ今の時期送迎バスを使わないとたどり着けないような雪山の奥の奥にあるんですから。
ランプの宿へ誘うバスは「虹の湖」というなんとも幻想的な道の駅にやってきます。
「一体どんな美しい場所なんだろう!」
とワクワクしながら40分ほど早めに到着しました。
ええ、虹の湖は案の定凍結しておりました。
なんとなく予想はしておりましたが、道の駅やトイレまでも4月まで休業だったのは私の膀胱的に厳しかった。
このままではランプの宿にたどり着く前に私のカラータイマーが切れてしまうので、釣り銭切れを起こしていた自販機を叩き起こして手に入れたコンポタは格別でした。
青荷温泉名物。超絶雪山ドラテクに酔いしれる。
宿泊者は意外と多く、最終バスが発車する15時の便も2台満席の状態。
そう言えば青森に来て一つ感じたのは日が異常に短いということ。
上記の写真をいくつか見ていただくと分かるかもしれませんが、15時くらいで太陽は完全に傾いています。
同じ日本でも東に行くほど日の入りは早いことを実感。
そんなこんなで出発です。
完全に雪道山道がカチンコチン。
ガードレールが雪に埋まっているようなところをおよそ40キロ以上のスピードで駆け抜けていくんですから気が気じゃなかったです。
それでも要所できちんとギヤをローに入れたり、スピード落としたりと丁寧な運転も披露。
さすがのドライビングでスリリングな道中を楽しめました。
こればっかりは写真だけでは表現できないですね。
この時期は自家用車ではまず来られないので、ありがたくお世話になりましょう。
冠の「ランプ」はダテじゃない!
無事宿に到着しました。
昼間はランプ感控えめですね。
薪ストーブがエントランスでお出迎えです。
続いて早速ランプがお目見えです。
屋内は思いの外暗め。
トトロを彷彿とさせる壁掛け時計。ちょっとした売店もあります。
お酒もあるので、急に雪見酒したくなっても安心。
チェックインを済まして今回お世話になるお部屋へ向かいましょう。
部屋の中で光を放つのはランプとストーブと夕暮れ間近の雪の窓の灯りのみ。
エアコンやテレビはもちろん、コンセントもありません。
冷蔵庫もないので、夜の楽しみを仕込んでおきます。
日本三大鍾乳洞である龍泉洞の近く、岩泉の道の駅や八食市場などで仕入れた名産の数々です。
少し時間が経ちました。暗くなってくるといい雰囲気。
ランプが一人頑張ってくれます。本を読むには若干暗いかもしれない。
いつの間にか日も落ちかけてきたので、食事の前にお風呂へ向かいます。
極寒の雪山で極上の入浴体験。4つの青荷温泉を楽しむ。
青荷温泉には4つのお風呂があります。
ランプの宿「青荷温泉」四つの湯 https://www.aoninet.com/furo/furo.html
- 健六の湯 (男女別)
- 本館内湯 (男女別)
- 滝見の湯 (男女別)
- 露天風呂 (混浴:レディース・タイム有り)
今回私が入れたのは①〜③まで。混浴は色々な意味でタイミングを逸しました。
内側のイメージに関しては詳しくは公式サイトをどうぞ。私にはスケッチを描く才能がないので笑
泉質は無色透明無味無臭の単純温泉です。
いずれの湯も雰囲気がとても良いので、お越しの際は是非制覇してください。
なお、最初に入ったのは滝見の湯。3つ連記していますが、時間や順序は不同です。
お風呂を満喫し、本館に戻ると夕食が用意されていました。
お米が究極的に美味しい!身を寄せ合って頂く夕げ
長机を囲んでいただく夕食です。盛り沢山のおかずはもちろんのこと、個人的にはご飯が感動的に美味しかったです。
モチモチとした食感とお米の香りが食欲をかき立てます。
鴨鍋や囲炉裏の焼き魚、青森名物のイガメンチなど、どれも美味しくボリュームたっぷりな晩餐でした。
ランプの宿の真骨頂。アナログで味わう深夜0時。
夕食を終えて部屋に戻ると、いよいよランプやストーブの灯りが際立ってきます。
電気は一切使えず、建物も木造なのに、不思議なほどに部屋は暖かかったです。
…と言うより暑すぎて困るくらいでした笑
とはいえ、ストーブは一度消してしまうと再点灯できないので決断は慎重に。
普段は何気なく使っているLEDやテレビ、さらに言えばここは温泉なのにドライヤーすらもありません。
電波の届かないこの場所にわざわざやってきた理由。その真の答えはこの時間に解き明かしていくのです。
この瞬間のために八食市場で仕入れた濁酒や青森の美味しいリンゴ「北斗」を頂きながらパートナーと語らいます。
2019年の振り返り、お互いの仕事の話、旅に出かけたい国、出会った日のこと、住みたい場所、将来の家族像などなど…。
デジタルやネットに散々邪魔されてきた四方山話に花が咲きます。
時には思い出せない事象にぶつかりますが、ここランプの宿はオフラインです。
自己解決しようとすると前頭葉に筋肉痛のような感覚。
なるほど…。ここが使っていない脳か。
21時前から始まった小宴は0時過ぎに閉幕。
やることがなくてあっという間に寝てしまう人が多いと事前に聞いていましたが、いつの間にか3時間も経っていました。
デジタルデトックスとは心のクレンジング
2日目の朝ごはんも自慢の白米が美味しい。
特に魚の甘露煮と梅干しの相性が抜群で、これだけでご飯をおかわりしてしまいました。
素敵な朝食を済ませたら、惜しみつつもチェックアウトのお時間です。
そんなこんなで1泊2日のデジタルデトックス は幕を閉じました。
決して刺激的ではないけど、自分にとっては間違いなく衝撃的だった今回の旅。
デジタルデバイスを使わない努力はできるかもしれないけど、電波や電気を断つのは今の世の中そう簡単ではありません。
当たり前を断つことで得られるアイデアや価値観もあると思います。
今回私は連続的なモダンライフを一度シャットダウンさせたことで、「自分や人と向き合う」ことに集中できたと思います。
日々の暮らしや、自然、そしてパートナーに改めて感謝。年の瀬にまた一つ大切な思い出が増えました。
最後の写真は朝を迎えたお疲れランプです。
一晩素敵な灯りをありがとうございました。
なお、こちらの宿は日帰り滞在も可能とのことです。
滞在可能時間は10〜15時。大広間での休憩もできるので、お風呂に昼食のセットでプチデジタルデトックス 体験も手軽でいいかもしれませんね。
皆さまも機会があればぜひ、ランプの宿に心の洗濯をしに訪れてみてはいかがでしょうか。
宿泊メモ
宿名:ランプの宿 青荷温泉
住所:青森県黒石市沖浦青荷沢滝ノ上1−7
人数:大人2名
部屋:和室客室
宿泊日数:1泊2日
食事:夕・朝 2食
料金:26,400円(1人当たり13,200円)
決済:クレジットカード(楽天トラベルで事前決済)
備考:冬は送迎バス必須。コンセント無し(充電・ドライヤーなど不可)。
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